2019年10月18日、府中刑務所から六代目山口組高山若頭が出所した。
ニュースで知ったが府中刑務所、早朝、厳戒態勢の中、出所後JR品川駅から午前9時に名古屋駅から下車し迎えのワゴン車で司組長と面会に向かうとの事で後に三重県の自宅に向かうとの報道がなされていた。
この高山若頭の出所で六代目山口組は体制を整えるのは必至だ、また神戸山口組との激しい抗争の中沈黙を続けている任侠山口組は高山若頭出所に際して何らかの動きするのであろうか
世間一般市民に被害が及ばない為にも抗争の終結化は誰もが望んでいる事である。
JR品川駅で新幹線を待つ山口組のナンバー2、高山清司若頭=2019年10月18日撮影
出典 毎日新聞社
目次
山口組本家は名古屋 これからは実質的に神戸から名古屋に指令塔が移転か
五代目山口組渡辺芳則組長時代神戸市灘区篠原本町の山口組総本部は本家と呼ばれていたが六代目山口組司忍組長以降、司組長の自宅が愛知県名古屋市にある事から名古屋の自宅を「本家」とし神戸市灘区篠原本町の旧本家を「総本部」と呼んでいる。
この度の愛知県公安委員会から弘道会本部、神戸市中央区熊内町の弘道会神戸事務所、それと兵庫県公安委員会から神戸市灘区の六代目山口組総本部が令和元年10月より使用制限の仮処分がなされた事で六代目山口組の実質的な本拠地は名古屋に移るだろうと六代目関係者筋の情報もある。
使用制限の仮処分もそう簡単に警察当局、公安委員会は解除しないだろう。
もし、このまま抗争状態が続けば恐らく3ケ月以内に六代目山口組、神戸山口組、もしかすれば任侠山口組にしても特定抗争指定暴力団に認定されるだろう。そうなると組織としては非常に活動しにくくなる。
過去、三代目山口組当時の松田組との大阪戦争や、四代目山口組の山一抗争時の様に現時点で六代目山口組が一方的に終結宣言を出す状態ではない歯切れの悪さである。
司組長、高山若頭両名揃った所で何らかしらの動きは見せるだろう。
特定抗争指定暴力団になると
指定暴力団のうち、対立抗争による凶器を使用した暴力行為が人の生命または身体に重大な危害を加えるおそれがあると認められるとき、より厳しい規制を課す目的で特に定められた組織のこと。
暴力団対策法により都道府県公安委員会は期間(3か月以内)と警戒区域を定め、特定抗争指定暴力団等として指定する。
指定された組織が、警戒の期間と区域において以下のような行為をすると、ただちに逮捕され、刑事罰を受ける。
(1)事務所等の新設。
(2)指定された組織の暴力団員やその要求・依頼を受けた者が事務所に出入りすること。
(3)対立組織の事務所および組員の居宅周辺をうろつくこと。
(4)同じ指定組織の組員5人以上が集まること。
また、半グレ等、全グレの犯罪が目立つ中、公安委員会は「準暴力団」を2013年関東連合OBによる六本木クラブ襲撃事件を機に発足されて実態解明の取り組みをしている。
現在「準暴力団」に指定されているのは関東連合OB」「チャイニーズドラゴン」「打越スペクターOB」「大田連合OB」を含めた関東首都圏8団体と2017年に大阪府警が指定した2団体の計10団体が準暴力団と見なされている。
司組長を総長として七代目山口組高山組長体制発足か
近く、六代目山口組の司組長、高山若頭(三代目弘道会総裁)も70歳を超えており跡目をはっきりさせる為に当代の司組長を新規に七代目山口組総裁というポストを築き、高山若頭を七代目組長に継承するのではないかと言う噂はある。
総裁と言うポストは渡世上、珍しい事では無い、他団体の稲川会、住吉会など多くの団体で総裁という役職が作られている。
また八代目山口組となるキーマン(若頭)の役職もその時点で決められると思うのだが現在の序列で行けば現在、六代目山口組の7名の若頭補佐の中
五代目國粹会 藤井英治組長 東京都台東区
二代目健心会 江口健治会長 大阪市浪速区
六代目清水一家 高木康男組長 静岡市清水区
三代目弘道会 竹内照明組長 名古屋市中村区
三代目一会 野村孝組長 大阪市北区
二代目竹中組 安東美樹組長 兵庫県姫路市
四代目倉本組 津田力組長 和歌山県和歌山市
以上、組長の中から七代目山口組若頭を選ばれるだろう。
早期に決める事によって跡目継承時の分裂を防ぎ、より強固な山口組の組織改革に乗り出すと見られる。
警察当局のこれからの動き
2019年10月10日、五代目山健組事務所前で警察が厳戒態勢の中、ヒットマンによる発砲
事件で2名の山健組々員の尊い命が失われた事によって警察もメンツが丸つぶれであるからして事件後約20カ所の六代目山口組、神戸山口組系事務所に使用制限の仮命令処分を下した。
その中で神戸市灘区篠原本町の総本部が使用制限に掛かると言うのは六代目山口組にとって大変な痛手である。
神戸山口組側にしても同じである。淡路島の神戸山口組本家(侠友会本部)も使用禁止、山健組事務所も使用制限の仮処分がなされた。
こうした警察の本気さからこのまま、抗争が続くようであれば特定抗争指定暴力団に認定される事は免れないだろう。
これから警察庁は双方の山口組に対してあらゆる法律、条令を駆使し、更なる新法発案、条例を駆使し本当に身動きが取れなくなり山口組存続自体、世論から認められなくなり九州の工藤会(特定危険指定暴力団)の様に実質的に壊滅に追い込まれるだろう。組員が事件を起こせばその責任を上層部に問われる場合もあり無駄に事件起こせない、そこには暴力団対策法、暴排条例がある。
高山若頭は不在中に起こった山口組分裂に対しどう思っているのか
高山六代目若頭は義理に重んじ、現在の六代目司組長に忠誠を尽くして来た事は有名である。
また司六代目組長を「日本一の親分にする」と周りに公言していた。かつて三代目山口組の初代山健組 山本健一組長が田岡一雄三代目組長の「日本一の親分になる」と公言した事を思い出させる。
わずか20数年で弘道会の構成人員を4000人の巨大組織にした実質上の最高指導者である。これからもその才覚を振るうだろう。
その高山若頭は逮捕拘留中から神戸山口組、任侠山口組との再統合に話に激昂しているのは有名な話である。テーブルについて話合うのは先ず無理かと思われる。統合はあり得ないと思う。
何故かと言うと若頭と言う役職にありながら、高山若頭に相談も無くしかも狙った様に逮捕拘留中にクーデターが起きて離脱して夫々が「真の山口組」を名乗っているのだから激昂するのも無理もない。
六代目山口組では他の「神戸山口組」「任侠山口組」の山口組を認めていなくそれぞれの
組長、代表の名前で呼称させ「山口組」という呼称は禁止している。
また自分に入った関係者からの情報によると組織名はここでは言えないがある六代目山口組に反する神戸山口組、任侠山口組のいずれかの大型組織が六代目山口組に移籍を願っているとの話を聞いた。その組織は現在六代目山口組より、破門ないし絶縁処分を受けている組織なので当代の組長が引退して組は温存して六代目山口組に戻りたいと言う情報であり既に六代目山口組側には下話をしているとの情報であるが、この話も高山若頭の現在の激昂ぶりからすると破談するかと思われる。
構成人員4000人からの三代目弘道会総裁、六代目山口組若頭としてのこれからの采配が注目される。
筆者後記
抗争状態になると資金面が必要になってくる。暴排条例の締め付けでシノギがしにくい状態だが2025
年に行われる大阪万博の利権をそれぞれの山口組が狙っているだろう。
またそこに介入させない警察当局がいる。抗争が続けば死者も出る。ましては一般市民が巻き添えにならない事を祈りたい。
最後までお読み下さり有難う御座いました。