六代目山口組と神戸山口組の分裂当初、銃撃された前谷祐一郎池田組若頭は当時、六代目山口組傘下二代目大石組(井上茂樹組長 岡山)の若頭を務めていたが分裂後数か月後の平成27年末に現在所属する池田組に移籍した。
二代目大石組本部
当時、池田組高木昇前若頭の元、幹事として参入しその後本部長に昇格し生前に高木昇前若頭と連携し池田組の組織運営を図っていた。
その後、池田組は六代目山口組、任侠山口組(絆會 当時)からの組織引き抜きを活発させる、平成28年2月には山健組出身団体 山本彰彦・木村會会長が、六代目直系組織から神戸山口組に移籍する。
六代目山口組の報復かその年の5月31日、髙木昇若頭が六代目山口組傘下弘道会系ヒットマンの銃弾に倒れた。
高木昇池田組前若頭の事件を振り返ると弘道会系組員は、60~90日前から髙木若頭の行動の内偵を始めたらしく犯行日、自宅マンションの1階駐車場で接近。「池田組の方ですよね?」と声を掛けて確認してから銃撃した。数発撃ちこまれた中の1発は心臓に命中し、髙木前若頭は即死状態だった。
高木昇若頭襲撃事件から7日後、弘道会系組員が出頭し起訴された。しかし、共犯者の存在や組織的な犯行を疑っていた検察側は、裁判で厳しく追及。実行犯はすでに弘道会から抜けたと証言したが、無期懲役の判決が下され、控訴するも棄却された。
大石組と神戸山口組の深まっていく歪み
故髙木昇池田組前若頭が射殺された2016年8月に宮崎県で六代目傘下四代目石井一家(生野靖道総長=大分)の元組員が、池田組系組員らと乱闘になり、刺殺されるという事件が発生。六代目山口組、神戸山口組の対立の溝はより深まり、2017年1月に六代目山口組組長らが、神戸側・三代目熊本組(藤原健治組長 岡山県)の横森啓一若頭の殺害を計画していたとして、殺人予備容疑で岡山県警に逮捕された。
二代目大石組の井上茂樹組長
平成29年4月末には、織田絆誠元若頭代行(絆會 現解散)らが離脱するという神戸山口組の内部分裂が起き、組織の立て直しが喫緊の課題となる中、7月には池田孝志組長が神戸山口組舎弟頭を退任。執行部を退き、最高顧問に就任した。
約1年後、宮崎県で石井一家との小競り合いが途切れることが無く石井一家と池田組との間に歪みが次第に増していく。
六代目山口組 高山清司若頭
六代目山口組・髙山清司若頭が2019年10月に出所して以降、神戸山口組幹部への容赦ない報復攻撃、今年の春以降は、新型コロナウイルスの感染拡大により、定例会等の会合も一切中止され、新型コロナウイルス已む得ず休戦状態にあったが、この度の非常事態宣言解除を以って、六代目山口組が報復活動を再開させたのは一目瞭然である。
事件は両山口組の特定抗争指定の最中に発生した事から、警察当局も警戒強化は必至だろう。
大同会周辺の警戒強化 米子、住民ら懸念、大同会、池田組本部を仮使用制限(両県警)
出典 KYODO
出典 山陽新聞
岡山市北区田町、特定抗争指定暴力団神戸山口組系池田組の男性幹部(58)=愛媛県四国中央市=が組事務所近くで銃撃され、特定抗争指定暴力団山口組系大同会(鳥取県米子市)の幹部岸本晃生容疑者(52)=同市古豊千=が銃刀法違反容疑で逮捕された事件を受け、岡山県警は5日、暴力団対策法に基づき池田組の本部事務所の使用を制限する仮命令を出した。組事務所の使用制限は中国地方で初めて。
岡山県警は、事件を山口組と神戸山口組の対立抗争と判断、使用制限によって抗争激化の抑止を図る。鳥取県警も同日、大同会と傘下組織の事務所計3カ所について仮命令を発出。
岡山県警によると、仮命令では多数の組員の集合をはじめ、抗争に向けた連絡や凶器保管のために事務所を使用することを禁止する。効力は19日までの15日間。県公安委員会は今後、組関係者から意見聴取し、3カ月間の本命令を出すかどうか判断する。
5日午前、池田組事務所に県警の捜査員十数人が立ち入り、使用制限の標章を出入り口に張り付けた。組織犯罪対策2課は「抗争の封じ込めを図るとともに、通学路の警戒強化などで県民の安全確保に努めたい」とのコメントを出した。
引用 山陽新聞
編集後記
コロナ第一波が収束し第二波は来ると言われているが、その間に六代目山口組は神戸山口組の報復が動くと言われている噂もある。
一般市民がくれぐれも巻き込まれない事を願うばかりです。
最後までお付き合い下さり有難う御座いました。
アイキャッチ画像は共同通信社出典
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